ゲームプレイ日記 バイオミュータント

例のクソダサフォント……なんか大した問題じゃなかった。

 

メタスコアが低い理由はプレイして納得しました。これね、信じられないと思いますけど、完全にシナリオの問題です。ゲームの出来そのものは好き嫌いはあるかもしれないけど、問題視されるような要素無いです。XSXでやる限りは人間よりちょっと小さいケモノがポストアポカリプスを探索するゲームとして景色単体でも楽しめるぐらいには仕上がってる。でも、ゲームメディアはこれ絶対におススメできないってなったんだと思います。それもね、つまらないとかじゃないんですよ?

 

単純に読みづらい。

 

プレイしながら、マジか、ってなりました。仮にも自分で小説書くような人間ですから、多少の文章的な粗なんてさらっと読めるぜ、と思ってる人間がものすごい勢いでつっかかる。逐一意味を考えないとわからない。疲れる。

 

古い小説読んでる感じなんですよね。

 

で、たぶんそれ内容的に正しいんです。なにが、って言うと、言葉がイチイチ現代と隔絶してるんです。固有名詞、たとえば「海」が「サーフ」って単語に置き換えられてるんだけど、これがすべてあらゆる単語にわたるんですよ。未来なんだけど人間の文明とは隔絶してるかが言語的にはすんなりいかない。わかるよ。わかるけど、それを厳密にやったら現代のエンタメにはならんじゃん? ともかく頭の中で一回嚙み砕いて理解しないと内容が入って来ない。これゲームとしてはつらいです。

 

さらに語り口が独特過ぎる。

 

日本語吹き替えが実装されてる洋ゲーなんですが、日本語で喋ってるのはプレイヤーの肩にいるバッタ型のナレーター兼務ロボと、主人公の光と闇っていう心の声だけです(5時間プレイ時点)画面に出てくるケモノたちは謎言語を喋ってて、ロボが「~って言ってるぞ」って伝聞してくるというスタイル。しかも「彼」だの「お前」だのと、だれがだれについて喋ってるのかイチイチ考える必要がある仕様です。

 

こんなんおススメできんわ……。

 

ストーリーはワン・フーっていう主人公が使う武術の師匠の「母」がルパ・ルパンっていう破壊の申し子みたいなのに殺されて(ついでに「父」も死んでる)その門弟たちが派閥を作って世界を支える樹を守るか滅ぼすかみたいな争いをしてる(と理解しました)ので、その子である主人公が各派閥に味方したり敵対したりしながら世界の未来を決めていく話なんだろうと思うんですが、このストーリーすらスッと入って来ないんです。

 

まず主人公が記憶喪失。

 

そして出会う人がやたらと最初から世界を救えって言ってくる。この説明だとゼルダと同じと思われるかもしれませんが、ともかく語り口があっちこっち行くし、そこにゲームのチュートリアルも混ざるし、光とか闇とか、考えることが多すぎる上に、選択肢が意味不明で数が多い。混乱きわまる。

 

くっそ勿体ないゲームです。

 

ほんとね、ひとつひとつちゃんとデザインされてる装備品を着替えさせて自分だけのケモノで楽しいバトルができるゲームなんですよ? 武器も改造して見た目も自由で、こう楽しそうなのに、シナリオがまったく訳がわからんという一点で万人向けではない。少人数スタジオが時間をかけて丁寧に作ったゲーム、間違いないです。この根本問題のシナリオにだれもダメを出せなかった……。

ショックがデカいわ。

 

ダイイングライト2の情報が28日という喜びさえ吹っ飛ぶ凄いゲームでした。