空っぽの頭の中に夢を詰め込んでやる!

言うほどドラゴンボールって夢のある話でもなかったような気がする。鳥山明はストーリーに難があるみたいな言われ方をすることがあるけど、感情の部分を限りなく削ぎ落としたからこそ純粋にバトルマンガの到達点たりえたって意味で、あのストーリーだからこそってのはあるんじゃないか。

 

超はなんか違う。

 

忙しくて細かいこと考えられない時の方が最適解しか出てこない冴えた思考回路になることってあると思う。感性が瑞々しいみたいな雰囲気の問題で若い頃が持て囃されてるけど、瑞々しいんじゃなくて切羽詰まってるからだよな、みたいな。一定の地位を得るとダメになる人は多い。

 

鬼滅の終わり方についてぼんやり考えてた。なんかファンダジーだったなって、最後の最後で。不思議なまとめ方だ。個人的にはなんで大正時代が選ばれたのかよくわからないままだった。震災が絡んでくるだろう、とどっかで思ってた。無惨を倒すのが自然現象だった、ってのはアレだとしても、薬を被せまくったのはまたよくわからない感じもある。総合的に話としての納得感はある一方でジャンプらしくはなかった。まぁもう売り上げとしてジャンプらしさの令和基準を作ってしまったんで今後この集まった客を吸収する作品が現れるかどうかって感じだ。

 

突然変異めいてる。

 

いや刀振って男たくさんで、女性受けの基本要素とされるものは備わっていた。いたが、これまでのそれらより男同士の友情みたいなのは薄い。血の繋がった家族に関しては濃い。濃い上に報われない。妹を救うために戦う物語だったがそのエピローグじゃなかった。独特だ。

 

てっきり結婚を見送って寿命を迎えるかと。

 

バトル要素以外で大正時代の理由としたら結婚が早くて普通ってぐらいかなと思ってたんだが、それでもない。スパッと終わったが、初期構想通りとは思えないぐらいのライブ感がある。むしろ疲れ切ってたのか。

 

最終巻で次回作の話がなきゃ終わりかもな。

 

これ以上売れるマンガは描けないだろう、って地点から新連載を立ち上げるのは相当に苦しいはずだ。苦しいはずなのにサムライ8になってしまった人もいるが、あれはあれでNARUTOの後半が煮詰まった感じではあるので、NARUTOがなんで売れてたのか編集部もよくわかってなかったとすればああなるのも自然かもしれない。

 

打ち切りにAKIRAを引き合いに出したのはリスペクト足りないだろと思う一方でその感性だからああなったんだなと言う納得感が凄かった。たぶん、感性が並の人とは違いすぎるのだ。

 

頭の中を空っぽにしたい。

 

空っぽに。