ONE PIECE 第247話

“玉の試練”を読み返しました。

 

あの『玉』の奴を

仕留める!!

 

ほっほ〜う!!

やれるものか!!

おれは幸福と誇りに満ちているんだ!!

 

見聞色は冷静でなきゃ発動しない、とカタクリが言及するのが88巻なので27巻でこうしてきちんとサトリも同じ意味のことを言ってるのは流石だね! と言うのは必ずしも冗談ではなく、精神を乱すとマントラに支障をきたすと後で明言してるので、心持ちがすごく大事なのは決まってたんだと思う。

 

覇気が後付け設定なのかどうか。

 

雑魚を一掃する覇王色は決まってたと思うんだよね。数に負ける、って流れは少年マンガとして最終的なフラストレーションだから。マントラの描写的に見聞色に相当する要素も決まってたと思う。先読みでの攻防はバトルのレベルが上がれば当然視野に入るんで理屈は用意するのが自然。結局怪しいのは武装色なんだ。

 

ロギアへの対抗策は必要だった?

 

ここなんだよね。スナスナはルフィでも倒せるロギアとして用意されてた感がある。ラスボス候補である黒ひげのヤミヤミも特殊なロギアという形で殴れる前提がある。エネルはゴムゴムが弱点。で、あとのボスはロギアにはなってない。マムもカイドウも不明のシャンクスは別としてロギアじゃない。初期構想段階では基本的にロギアは倒せないものとして設定してたんじゃないかという気がする。

 

海軍大将は倒す必要がない。

 

海賊王になることの障害ではあるが、打倒すべき敵ではないのが海軍ってスタンスは長期連載の中で貫かれているので、あそこにロギアを配置してもルフィが倒さなければいけないストーリーにはならないと踏んでたんじゃないかって気がする。でも思ったより戦う必要が出てきてしまった。

 

覇気の武装色は後付けだと思ってる。

 

正確に言えばいちいち弱点を組み立てて話を作るのが連載をさらに長期化させるので省略の必要が出た。ってのが武装色誕生の理由じゃないかと思ってる。尾田栄一郎ならばマンガ的な理屈で弱点を作ってひとつひとつ戦うことも不可能じゃなかっただろうけど、それが面白さに直結するかはまた別だし、どんどん話が膨らんでいく過程で倒すべき敵ではない相手とのバトルにそこまで尺を割く意義を感じなくなったんではないか、そんな推測はまったくの的外れではなくもないと思う。

 

すごい脱線した。

 

サトリとの対決。マントラに翻弄される3人と言うことで、とりあえずカラス丸を捕まえて試練突破を目指すウソップとサンジに倒すことしか考えてないルフィという具合で噛み合わないところ。玉の試練のギミックとルフィのアーアアー、そしてウソップアーアアー。ギャグで誤魔化してるけどかなり苦戦してる。

 

ウソップアーアアーの凄いところ。

 

ウソップがカラス丸の位置を把握し、そこへアーアアーできるように木の枝を選んで的確にセットアップしてるところ。腰にロープを固定してたんで飛び移れなかったと言う設計ミスはアレだが、突発的な状況に狙撃手としてのスキルを生かして対応してる。サンジも思わず『へェ』と感心してた。まぁ失敗だったんだが、再活用されてもいいシステムだよなウソップアーアアー。

 

いいな!!

今の事は忘れてやるから

おれの言う事を聞け

 

アイ!!

ずいばせん!!

 

すいばへんでしたっ!!

 

アーアアー状態からルフィとウソップをボコボコにするまで見てくれてるサトリって優しい。と思わせてのサンジに対して衝撃貝の攻撃でのシリアスな引き。ギャグからの緩急が激しい。

 

そして船で留守番のチョッパーがホイッスル。

 

かわったケンカをするのね…

 

ここのロビンの顔はまだ悪役成分の残る怪訝な表情してるな。美人だ。船でホイッスルの権利をめぐるケンカの回想が入った次のページと言うハイペース。展開は加速してる。