ONE PIECE 第236話

“船は空をゆく”を読み返しました。

 

“夢のまた夢の島”!!!

こんな大冒険

逃したら一生 後悔すんぞ!!!

 

海王類が巻き込まれて沈むような大渦に突入して空は夜になり、突き上げる海流に乗るとか乗らないとかの前に死ぬと騒ぐウソップとナミの恐怖感にはまったく頓着しないルフィ。まぁもう抜け出す術とか無いタイミングなんで無駄な抵抗とゾロにも言われる。

 

そこにやってくる黒ひげ。

 

大渦が海底からかき消されて束の間の静寂。そこに巨大な丸太船をオールで漕いで現れる。バージェスとドクQがオール持ってるけど、体弱いのにパワータイプなのかドクQ? それとも黒ひげが漕いでて麦わらに呼びかけるから預かってるだけ?

 

新しい手配書を一味がやっと確認。

 

ゾロがヘラヘラしながら『6千万か 不満だぜ』とか言ってるほのぼのシーンですね。ほのぼの? ONE PIECEは指名手配されることに関して一貫して楽しいイベントと位置付けてるの何気に変だよな。擬似戦闘力なんでジャンプ的な文脈では確かにワクワクイベントなんだが、追っ手がかかるんだからストーリー上では緊張感があるパターンがあってもおかしくなかったのに、最初からこれはお楽しみイベントと自覚してる尾田栄一郎のセンスはやっぱ逸脱してる。

 

何ィ!!?

おい待て!!

おれは!?

おれのもあるだろ!?

 

ねえ

 

よく見ろよ

 

ねえ

 

双眼鏡を覗くウソップにサンジは手配されてないことを気にしてるけどアラバスタで討ち取ったボンちゃんは結局ヒナが捕まえてんだから上がりようがないよな。Mr.プリンスとか正体隠す動きだったから捕まったクロコダイルから名前が挙がることもないだろうし、というとこでなのか、これから手配書が更新される度になんかガッカリするパターンが決定した模様。次はおそばマスクで手配なのか? それとももっとガッカリパターンがあるのか?

 

黒ひげに対する危機感とかはない。

 

ラスボス候補のひとりなのにイマイチ強者感がないのはここでだれもビビってないからだよな。首を貰いにきた、って言われてるのに敵対心すらない。黒ひげの方も空島を把握してるっぽかったけど突き上げる海流じゃない正規ルートしか知らなかったのか、状況を理解してなくて海流の威力の噛ませにされてるし。

 

相手が風と海なら航海してみせる!!

この船の“航海士”はだれ!!?

 

ナミの名ゼリフであり、理屈はよくわからないがそう言われりゃそうかもしれないという少年マンガらしい勢いで垂直に船を飛ばすこのエピソードの肝。そんな船を浮かす風とか、冷静に考えたらもう折れたマストとか補強した船とかバラバラになるんでは? とか思わせない気持ち良さで登ってくよね。渦に溺れた海王類も吹き飛んでるしさ。

 

ルフィは空しか見てない。

 

スルーされ忘れ去られた黒ひげ、これは幸運だったはずなんだけど、すでに時代のうねりのひとつでもあると言う組み立てなんだが、空島編も長いし、そっからエースに繋がるのも大分先のことだ。と言うところで25巻終了。この読み返しも全体の4分の1を超えたぐらいか。先は長いぜ。