ONE PIECE 第232話

“一億の男”を読み返しました。

 

飲んだ酒が全部出ちまいやがる

 

ONE PIECE本編でシルエットとは言えちんこを出した男。たぶん唯一じゃね? 発言としてのちんこや、ちんこが絡む展開そのもの(フランキーの握られるやつとか、ルフィ金玉取り外しとか)はなくもないけど、少年マンガとして出ていておかしくないようで意外と出してない。

 

上品なマンガなんだ、とまでは言わないが。

 

この辺りのさじ加減が女性読者を必要以上に逃さないのに重要なのかも。そんな感じで、ここが下品の最底辺。酔っ払って手配書を見、何度も確認してルフィの懸賞金に汗だくになるこいつがONE PIECEのマンガ売り上げをページで割ったら1億円ぶんぐらいは稼いでるんじゃないか説。2ページこのおっさんだからね。ちんこのおっさん。

 

このおっさんいいヤツです。

 

すぐ逃げた方がいいぜ…!!

アンタ…!!

殺されるぞ

一番危ねェ!!

 

懸賞金を見て昼間の酒場へ乗り込み、忠告までする。ルフィとゾロが二人ともベラミーより懸賞金が上。ゴロツキだらけの酒場でそこまで他人に親身になれる。なんていいヤツ。だからなんだって話ですが、まぁベラミーは逃げるチャンスもあったって話。幻想は決して叶わないと思うなら格上に挑んじゃいけなかった。

 

手配書を偽造したハッタリ海賊の話なんかせずにね。

 

ルフィがその手の海賊ならあのケンカで自分の懸賞金を言わなかったはずがない。そう言う合理的思考ができなかった。結局、ベラミー自身も強い新時代の海賊と言う幻想を意識せず追っている。強がっている。

 

昼間みてェに怯えてつっ立ってても

おれからは何も奪えやしねェんだぜ

臆病者!!!

 

わざわざ乗り込んできた相手にこれを言う。そして高笑いしながら罵倒を並べる。果たしてこの話のラストで一撃を受けるまで実力差がわからないほど愚かだったのか? ってのは結構疑問ではある。この後で仲間とは別れ、空島に行き、ルフィを笑わないとまで言う男はそこまでバカじゃないはずだ。

 

パンチの打ち方を知ってるかって…?

 

一億の男ルフィ。ここでは技名すらないパンチでベラミーの顔面に拳の跡まで刻み込んでる。爽快な展開であると同時に、珍しく力を誇示する方向の使い方だ。ケンカを買わなかった昼間の自身の選択について、後悔するではないにしても結果的にベラミーを潰さなかったからクリケットさんたちが傷ついたことに自分に対しての怒りはあるのかもしれない。

 

だからこそ能力すら使わない一撃。

 

とは言えドレスローザでの再戦時もそう言う戦いになることに迷いはあったっぽいので、意外とベラミー個人に対してはそこまで憎しみを持ってない感じがある。弱いなりに真剣に海賊だからね。彼ね。憐れむのも違うんだろうけど。新時代がクソとまでは思ってないはず。