ONE PIECE 第196話

“1”を読み返しました。

 

ツメゲリ部隊回。

 

アラバスタ王国エリート護衛団と紹介されるも強いところすら見せてくれない残念な男たち。おそらくは伝統ある戦いの装束を身にまとい、主役系ではないにしてもそこそこの個性を持ったオッサンたちが癖のありそうな武器を携えているのにクロコダイルからは虫ケラ呼ばわり。

 

そして豪水をチャカに説明される。

 

ビビが『みんなの様子が変………!!』って尋ねたので、忠誠心の強いチャカとしたら反射的に答えちゃったのかも知れないけど、国の怒りを伝えるべき戦いはもうなんのあれもなくネタバレ終了。一時の力を得る為に命を削る水。腕にアザが出て、コブラもチャカもすぐさま思い当たるぐらいには利用されてるのが不思議なぐらいヤバい毒なんだが、名君コブラはなんでそんなもんを廃棄しないのさ? 本来は強くなると騙して敵に飲ませるものとかだった?

 

アーアー

…スマートじゃねェな…

命は大切にしろよ…!

いや もう手遅れか…

クハハハハハハ!!

 

クロコダイルのセリフは確かに外道だけど、スナスナへの対抗策もなく単純に力を強くすれば一矢報いることができるみたいな精神論をエリート部隊がやっちゃうアラバスタ国王軍の教育に問題はあると思うよ? そのチャカもすぐさまイヌイヌのモデルジャッカルであることを宣言して正面から挑んで返り討ちになるし、どいつとこいつも学習してくれ! コブラは一応止めてるけど、軍を動かして討伐する気だったはずなのに手立てなんもないのか問題はある。

 

Mr.1決着。

 

ダイヤでも斬ろうってのか…?

 

この辺りのやりとりで素直にゾロの成長と負けを認める潔さで殺し屋なのになんかそんな悪いヤツでもない雰囲気になってるの変だよな。弱者から殺すとか卑劣なお題目はあったがMr.1ペアの仕事ぶりが割と不明なんでそうなっちゃってる。マネマネの邪悪さだとか、ドルドルの卑怯な使い方みたいな変則的な強みが出てこなかった正面突破タイプ故の薄さ。

 

幹部戦が一通り終了して集合へ。

 

ビビの眼の前ではすでにチャカが虫の息。ピンチに駆けつける仲間たちという構図で22巻がスタート。いろいろ言ったけど、麦わらの一味を活躍させるにはどうしてもアラバスタ側の有能さは出しづらい。そう言う作劇上の都合で無能となってしまった人々にクロコダイルのこの言葉が贈られます。

 

弱ェってのは…

罪なもんだ…

 

世はまさに大海賊時代! 強さが足りないが故に抵抗することのできない人々を助けるわけではないけど、勝手に強さを振り回す海賊が助けてくれると言う皮肉で、でもそこには血が通ったドラマがあると言う世界観をきっちり伝える回です。ツメゲリ部隊の無駄死には無駄死にだけど、無駄死にこそがこの世界の現実なのだと教えてくれる。