“統率者達”を読み返しました。
ツメゲリ部隊はなぜ登場したのか。
前回の冒頭がシルエットで現れるツメゲリ、そしてラストもシルエットで現れる男と言う地味な天丼だった訳ですが、コーザを宮殿内に入れてクロコダイルと対面させた上で言い逃れのできない証拠を突きつけるためにその死が必要だった。
報われないなぁ。
クロコダイルが国の英雄であることをだれも疑ってなかった。なんで七武海がアラバスタに常駐してくれてるのかって普通は考えそうな疑問点をみんなでスルーしすぎじゃね? 暇つぶしに東の海まで遠征するミホーク、自分の島しか興味ないハンコック、改造されてたくま、明らかな政治的取引のジンベエ、国王になってたドフラミンゴ、野心のためとは言え表面的にも真面目にやってたのモリアだけじゃん。いくら情報が行き届かないにしても七武海制度で海賊を抑制してる事実が乏しすぎるのに信じすぎ。
連載の長期化による設定の歪みです。
もはやこの戦争は
首をもがれたトカゲの殺し合いだ…………!!!
国王軍と反乱軍の衝突がはじまる中で、それぞれのリーダーが顔を合わせ、黒幕と対峙してしまう。コーザはイケメンだし困惑こそしてるけどメンタル強くて理性的なんであんまりそう感じさせないけど、かなり酷い状況だよね。もっと動揺する役が必要じゃないかと思うぐらい。正直、王女の幼馴染だった少年がここまで落ち着いた大人に育ったの不思議ですらある。
戦場となる広場の爆破を伝えに行こうとするコーザ。
そしてそもそも戦場にはさせないとさらにそれを引き止めるビビ。ここからコーザが国王軍の前に立ち白旗を掲げるシーンまで突っ走る。チャカは命寸分でもある限り戦うと数分クロコダイルを足止めする。どうやったのかはわからん。オチを考えれば遊ばれてただけなんだが、遊ばれてるのに気づかないのも彼の評価を下げるなぁ。
言う事を聞いてくれ!!!
おれ達はもう勝利も!!
勝負も望まない!!!
この戦いを止めて欲しいんだ!!!
反乱軍のリーダーとして国王軍に呼びかけるコーザ。余計なことは言わない。本当に冷静である。しかし、白旗を持って先頭に立ったが故に国王軍に紛れるバロックワークスに背後から撃たれる。避けようがない。まぁ罠にハマったとは言え、反乱を呼びかけた側の人間に与えられる因果としての描写なんだろう。ペルが死んでないことがよく言われるアラバスタ編だけど、ぶっちゃけ『ドドドドド!!!』と撃たれて死んでないこの男の方がよっぽどおかしい。能力者でもなければ鍛えた兵士でもないんだから。
手加減してたよな尾田栄一郎。
今の作風ならコーザとチャカとペルは死んでる。あるいはもっと屈辱的な目に遭ってる。おでんを読んだ後だと外道の度合いのインフレを感じる。ラストのビビの王女としてのセリフとのバランスがあるからこのくらいでいいところもあるんだけど、グランドライン突入ビビ登場からつづく長編だけに慎重に話運びをしてる気がするね。2002年頃だからね。18年前なら手探りもあるわ。
ネトフリドラマはどこやるんだろうか?
東の海は結構すっ飛ばしそうな気がするんだよね。アーロンをファーストシーズンのラスボスに据えるには尺が長いし、クリークだと仲間が揃わない。仲間集めのくだりは端折って、アラバスタの反乱を描きつつビビ視点でルフィたち登場みたいな形がイメージしやすい。大秘宝がなんなのかと言う全体のストーリーはドラマが当たってからじゃないと回収できないだろうしな。