ONE PIECE 第215話

“Last waltz”を読み返しました。

 

立志式

 

14歳で済ませるはずだった式典が2年待たされた。うん、16歳? って地味にビックリした記憶がある回。つーか14歳で犯罪組織に突入して内部でそこそこ出世してたとか何気にアウトロー適正高いよな。お転婆王女とかそう言うレベルではなく。

 

イガラム 私っ!!!

海賊女王になるのっ!!

 

コテコテの海賊衣装で銃を構える不敵な笑顔。めっちゃ可愛いし、近くでなかなかエージェントの仕事ができてしまうビビを見てきたイガラムからしたら現実味のある悪夢だったと思われる。アラバスタまでの旅にイガラムも同行してたらルフィが肩を抱いてるぐらいの悪夢だったとも思われる。ちくわのおっさん! ビビはもらってくぞ!的な。男のロマンである。ごめん、ただのスケベである。

 

ビビのスピーチと言う舞台は整った。

 

逃げつつ迎えにいく麦わらの一味とボンちゃんチームは黒檻部隊名物『黒ヤリの陣』に捕まっていたと言う話。ONE PIECEでは割と限られている海戦。白兵戦での優位を潰す距離で手数を重視し、船底に鉄の槍を突き刺すという地味ながら確実な戦法。まぁこの世界的には雑魚狩り技で、この時点のルフィたちに飛び道具が少ないからそこそこ機能してるだけ。ロビン追加でこのくらいの距離なら海兵ボキボキされるし、空島後はゾロが斬撃飛ばすし、フランキー加入後はもう。そしてここではウソップの大砲一発でラッキーなんだかわからないがフルボディとかジャンゴの船が共倒れ。

 

ヒナのナワバリはこの辺り。

 

アラバスタ近辺で厄介な本部大佐として知られてるのはボンちゃんの口ぶりからわかるけど、結果論としてこの事実はクロコダイルの陰謀にまったく気づいてなかった無能とも受け取られかねない。アラバスタにそこそこの数の海賊を行かせてる事実からしても。

 

船を横につけたら

あなた達は下がってなさい

足手まといになるから

…ヒナ迷惑

 

最終的には自分一人で全員捕まえる感を出すんで脳筋キャラかもしれない。フルボディがどのくらい強くなったかは不明だけど、ジャンゴの催眠術とかを有効に活用するような有能さは感じないよな。状況的に沈んでるんで使えなかったからそう言う采配をしなかったのかもしれないけど。

 

で、ボンちゃんのアレである。

 

男の道をそれるとも

女の道をそれるとも

踏み外せぬは人の道

 

散らば諸友

真の空に

 

咲かせてみせよう

オカマ道

 

ビビを迎えにいくために逃げられる退路ではなく厄介な相手にも挑もうと言うルフィに感銘を受けた勢いでなんか涙を流しながら囮を引き受けるノリに生きるオカマ。お前、王になりすまして国を破壊してて人の道からそれまくってんじゃん! みたいなツッコミを入れる間もない散り様についてはご都合だなぁと当時は思ってたんですが、インペルダウンでの友情を経てから読み返すとまぁこの人はそう言う人なんだと変な一貫性に納得はする。オカマの概念がなんか狂ってる。

 

お前らの事 絶っっ対

忘れねェがらな゛ァ〜〜〜!!!

 

ボンちゃんについてはいいんだが、このノリに付き従った部下たちがどうなったかは思い出されるのだろうか? バロックワークスのメンバーだったのにボンちゃんに感化されたのか、元々の手下なのかわからんけど。オカマですらないしな、たぶん。