ONE PIECE 第172話

“反乱”を読み返しました。

 

反乱と書いてうねりと読ませる。

 

時代のうねりは止められない、と言うのがONE PIECE世界の理なので、ボンちゃんが王のニセ者だとカッパ少年に目撃されて、Mr.1ペアが口封じし損ねても、コーザは総攻撃を決断する。都合よく巨大武器商船が突っ込んでくるのも天の導きだ。

 

そしてチャカが応戦してしまうのも。

 

色々とコブラは甘いとは思うけど、その言葉を身近で聞いてた側近が国民を相手に全面衝突を選んじゃうのはどうなんだろうと思う。ペルと比較すると本当にいいところが記憶にないんだけどなんでこの人は重用されてるんだろう? 単独の戦力としてさえ強かった印象がない。

 

なにが出来たかと言えば…。

 

イガラム辺りがチャカやペルだけにでも最低限の判断材料を託してればよかったんだろうけど、それをしてないのは信頼できないからなのか? とかこの辺りの人間関係がちょっと気になるぐらい連絡不足なんだよね。

 

泣かせるじゃねェか…!!

国を想う気持ちが国を滅ぼすんだ…!!!

 

と、ここまでクロコダイルの目論見通り。ゾロに外道と言われて苦労話をはじめてしまうぐらい上機嫌です。社員集め、資金集め、破壊工作、演技指導。まぁ作戦を自慢したくて仕方がなかったんだって感じがちょっと微笑ましいぐらい。信頼できる仲間はいないので殺すつもりの敵になら喋りまくれる。

 

冷静に見てるスモーカーとロビンのコマが印象的。

 

結局のところ、この自慢話がクロコダイルの止められないうねりなんだよね。古代兵器という形の力を求めた、と言うのは鍛えれば強くなる悪魔の実の力でのし上がることを諦めた姿でもある。本人的には認めたくないだろうけど、自分の力では四皇を押しのけることは出来ないのだとわかってしまっているフラストレーションがここで爆発してる。

 

んん?

親父と国民とどっちが大事なんだ

ミス・ウェンズデー

 

ビビに対して必要以上に煽るのもそれだ。

 

コーザと合わせたらいけないとわかってるのに問答無用で始末せず、わざわざ用意したニセの鍵(これ本当にどういう想定で作ったんだろ?)をバナナワニのエサ場に放り込む海賊らしい残虐プレイを敢行してしまったことで作戦の細かい綻びが決定的な失敗へと繋がってしまう。

 

うねりは止められない。

 

衝動に身を任せる自由。ルフィはそれに自覚的であり、クロコダイルは自覚的ではなかった。この点をどう補って再登場の暁にはどういう動きをするキャラになるのか。その辺りを注目したいけど、どこにでてくるのかわからん。ドフラミンゴと戦うのか? と思ってた時期もあったんだけど、それも実現はしなかったからなぁ。ルフィの味方になるのも変だし、白ひげと因縁はありそうだったことを考えるとウィーブルに絡むのだろうか?