ONE PIECE 第137話

“雪崩”を読み返しました。

 

くそ!!

あのクソピョン軍団!!

次に会ったら鍋でコトコト煮込んでやるぜ!!!

 

ラパーンによって引き起こされた雪崩の規模は絶大。サンジがこれほど焦ってるのはもう他にないレベルかもしれない。ルフィの機転で流される木に乗るもラパーンも雪上サーフィンで追ってくる。知性と凶暴性が同居するこのレベルの生き物は偉大なる航路でも稀か。

 

流石にルフィも対応しきれない。

 

攻撃を避けるのに必死で前方の岩場に気付けず、サンジが身代わりに背中を強打。勢いでラパーンも将棋倒し。深刻な事態だけど、マンガのテンション的にはちょっとギャグ混じりなのは2000年ごろの内容だからだよなぁ。これ東日本大震災後だったらなかなかこうテンポ良くは処理できなかったと思う。

 

村が飲み込まれる。

 

ワポルが家をウェルダンにして食ったとかそんな話が吹っ飛んでしまう壊滅の危機、と言うか雪解けのなさそうなドラムだともう壊滅しかない状況なのに毛カバの豆知識が挟まれるギャグをやる余裕。雪山をナメてるのはこのマンガだよ、とか因縁をつけられかねない。まぁおそらく情勢が違えば違う話になってたとは思うけれども。

 

しかし雪崩ではビクともしない建物。

 

雪に飲まれた村の家々飲まれた屋根は健在。相当頑丈に作られてる。建物内に避難してれば犠牲者はいなさそうだな。最近の水害とか見てるとありえねぇって言いたくはなるけど、マンガですから。意外と頻繁に起こる災害なのかも。ラパーンと共存するにはそれくらいの覚悟はいるか。

 

ルフィ話に巻き込まれたラパーンも救う。

 

雪の中を泳いで? もともと泳げず泳げない体になってるのに雪はセーフなのかとか微妙に気になるけど流されたサンジを拾ってナミを背負って、さらにラパーンまで。ルフィの心情は例によって描写されないけど、まぁ見かけたから助けたぐらいなんだろうね。

 

恨み、みたいな感情は持たせない?

 

ルフィの戦う動機は基本的に相手が自分の目的の邪魔だから、ということは割と一貫してると思うんだけど、そこにそれ以上の感情を乗せないように意図されてるとも思う。シャンクスの腕を食った近海の主に対してさえ、さっぱりとパンチ一発だしね。動物相手だから、と言う点もあるかもだけど、ルフィの側から感情を向ける復讐や逆襲、因縁の相手すらいないってのは長期連載バトルマンガとしたら異常なことかもしれない。

 

宿敵の不在。

 

冒険ロマンとしての縛りなのか、あるいはこれから現れるのか、前にもちょっと触れたけど、エースの死に様が自業自得になったのは赤犬がルフィの宿敵になるのが物語的に困るからでは、と思ってる。