呪術廻戦 ムレるってのはそれなりに切実な事情ではある7巻

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だれ? ってなる表紙はどうかと思う。

 

ムレるからヌーディストになる。なるほどと思う。しかし周囲への配慮として最低限隠すべきところは隠す。良識がある。あ、うん。変なキャラなのに案外まともみたいなの上手いな、と。

 

交流会野球、そして新たなる敵。

 

単行本で読むと急にテンポ良くなってると言うか虎杖メインの話はやっぱ読みやすいんだと言うのを感じる。フラットに状況に絡んで、シンプルに戦ってくれるのはベースが呪いである物語にとって外せない軽みだな。

 

伏黒も主人公として立つ。

 

自由に、で強くなるのは良かったね。なんかすっかり静かになっちゃった宿儺さんがいい笑顔になるのもわかるぐらいスカッとした。この作者はヤンチャを描くのが上手い。ドロドロとしたものと戦うのに抑制的である理由がない、ってあたりは野薔薇のキレっぷりも爽快である。メイン3人ともそれぞれの方向性でしっかりイカレてる。

 

楽しい。

 

楽しいだけに現在進行中の過去編にイマイチ乗り切れないのが寂しいところだ。あえて魅力的に動き出してるこの主人公たちの話を外していく理由が今後ちゃんと結びつけばいいんだけど、どうも五条も夏油も好きになれてない。別につまらないとは言わないんだが、あんまりこの人たちの先に興味が湧かない。

 

もうちょい、呪術師の仕事で話回していいと思う。

 

そりゃジャンプマンガの宿命として壮大なバトルも待ち受けちゃいるんだろうが、そこへ行ったらあとはインフレとの消耗戦なんで、そこへいくまでにどれだけ地盤を固められるかが作品の寿命を決めると思うんだよな。

 

なんか、生き急ぎすぎでは?

 

京都勢とか交流会でやっとキャラを立てたのにあんまり入り込む余地ない方向へ話を転がしすぎな気がする。杞憂で済めばそれでいいけれど。