呪術廻戦 賢い奴はあまり自分のことを賢いって言わん10巻

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与幸吉くんが表紙……メカ丸!

 

誰? って表紙にすんの好きな作者だね。と言うことでメカ丸が絶対形態を繰り出して華々しく散る話から。アニメ化でここまで話が進むなら巨大傀儡兵器は見栄えのするネタだけど、相手が人間サイズなんでムダにデカい感が。

 

真人はヘイトを稼ぐ。

 

しかし敵キャラとしてはどうも魅力に乏しいのが心配ではある。いや観念的なことばっか言うフワッとしたキャラ付けは90年代ロボアニメのキャラならよくいた気がするんでエヴァもどきの相手としたら悪かないんだけど、なんか呪いとすると情念を感じないよね。

 

下手するとアニメ版のボスみたいな扱いになるかもだし、強いにしてもカッコよさとか、醜いにしても心を抉る迫力と言うか、飄々とするにしてもスタイリッシュさと言うか、なんかもう一味欲しいなと思う。夏油まがいに従う素振りをどっかでひっくり返すと思ってて、まだ成長段階だとは見てるけど。

 

で、いよいよ五条封印へ。

 

ハロウィンの渋谷で一般人を大量に巻き込んでの一大決戦。これまでのエピソードで前フリをしてきたターニングポイントになるエピソードは現在も進行中ですが、この巻は五条無双。敵を応援してしまうほどにね。とは言えこれ犠牲者出まくりなんで最強キャラが暴れる爽快感とは違うタイプの話なんだよな。一般人を守るヒーローの話じゃないんでそれで苦戦しろって話でもないが、よくよく読んでてスッキリはしない。花御とか強敵だったけど、その本領を発揮した上でやられた訳ではなく、夏油の策の捨て駒なんで祓われてもうーん。

 

全力の結果が欲しいよな最強。

 

少年マンガとしての真っ向勝負感がね。

 

五条が最強なんでそう言う手段を取らざるを得ない、って話にしてもそこが話のメインとして扱われるとピンと来ないヤツ。そんな中なんで割と一発ネタ臭いのに正面から戦ってる蝗GUYが楽しいのかもしれない。シンプルなバカの勢いを描いた方がイキイキとしてるよね。

 

2本腕対4本腕!

 

みたいな理屈も何もないけど虎杖が圧倒しちゃう勢いの方が読んでて気持ちいい。宿儺さん出てきてもいないけど、こんだけ無闇に強い主人公に興味ゼロってどうなのさ。色々こねまわす五条より割と意味不明に強いよ?

 

強さが物語をイマイチ切り開かないのがアレか。