呪術廻戦 師事した時には洗脳を受け入れてる6巻

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数コマの出番しかないくせに表紙にのさばる奴!

 

交流戦に花御闖入後、実質この巻は全編バトルと言うジャンプマンガとして凄い美味しいとこでした。それでいてキャラを変え手を変えまったく飽きさせず一気に読ませる辺り、相当にマンガが上手い。

 

修行とタフな強敵との戦いの両立はアクロバティック!

 

それを実現させたキャラが東堂である。実のところイカレた師匠キャラが主人公を死地へ送り込んで強くなるきっかけを掴ませる話ってテンプレートってぐらいありふれてる。

 

本来なら凡庸な話だ。

 

しかし、同世代の頭が明らかにおかしい男の妄想を読者に見せつけ、ツッコミをいれないことで洗脳を表現してメタ的に納得させるなんて手法はちょっと非凡を通り越してイカレてるので、イカレた師匠キャラとしての説得力が段違いだった。ぶっちぎりである。

 

なにしろ本人が本人の洗脳の中にある。

 

凄くクレバーに戦況を見極め見かけはパワータイプの癖に立ち回りで挑んでる。花御は格上の敵の筈なんだが、そうは感じさせない東堂の自信はなんなんだと思えば脳内高田ちゃん登場。妄想ではフられてる癖にアドバイスはバッチリ貰って本人に感謝してる。ヤベー奴が極まってるが、あくまで脳内なのでだれも追いつかない。

 

そりゃ素直な虎杖は感化されます。

 

そもそもが五条の胡散臭さを受け入れる主人公である。他のジャンプ主人公が五条と絡むことをイメージしたらわかると思うけど、虎杖ほどすぐには信用しないはずだ。読者の立場からしても、なにがと言わず一番怪しいのはコイツだろ、としか思えないところがある。

 

この巻、出番ないけど宿儺とは戦うんだろうし?

 

こう見ていくと、一番変なのは虎杖ってことにはなっていくだろう。出会う人出会う人に感化されていく系主人公になるんじゃないかな、と言う気がする。ジャンプ主人公の多くが自分を通していくのに対して状況に自分を順応させていくスタイル。呪いを扱いながら、本人は殺意はともかく他人を呪いそうもない男って辺りが作者の狙いならハマりつつある。

 

H×Hのゴンにコンセプトは近いかも?

 

今回はギャグで済んでるけど、このノリで敵かもしれない相手の言うことを間に受けて行ったら絶対おかしなことになるよね。それでなくとも宿儺っつー暫定ラスボスの種を体内で育ててる訳だし、五条が封印されたら止められる呪術師いない領域に片足突っ込んでる感バリバリです。

 

いいねぇ、先が期待できるねぇ。