ONE PIECE 第67話

“soup”を読み返しました。

 

よく考えてみたら

おれのやりてェことはそれしかねェんだ

 

クリークに忠誠を誓い、しかし裏切り、それでもやっぱり憧れてた。ギンの言葉は率直だ。不器用な生き方しかできない男。最強だと信じてた男が敗れて、まぁ覚悟が固まったんだけど、やるの海賊だからなぁ。それも悪どいタイプだからなぁ。

 

毒ガスで死ぬからこのセリフは許されてる。

 

そう言うバランスとして捉えれば再登場などありえないキャラなんだよねギン。買い出し用の船に仲間積み上げてどこへ消えたのか。このエピソード内ではなんか終始笑顔で、読み返せばこれは死ぬから笑顔なんだなと今更気づいたり。

 

オールブルーって知ってるか?

 

そんなギンの姿に感化されたのか素直にルフィへと夢を語ったりするサンジ。それを見てうれしそうなゼフ。そんなとこからいわゆるONE PIECE屈指の名場面がスタートするわけです。いや、次回だけど。

 

サンジ追い出し小芝居。

 

ゼフがそのためにスープを捨ててるわけです。あれほどまでの空腹でポリシーを固めた精神的親子が、子の夢を後押しするべく主義を曲げ、蹴らずに殴る。ここで飛び出したサンジがドアのすぐそばで膝抱えてるのって精神的チビナス感出てていいですね。

 

結構センチなんだよな。

 

泣きながらタバコの火を点けようとするときといい、ONE PIECEキャラ内ではシリアスなヘタレ属性があります。ウソップのヘタレはギャグだけど、こっちは本気で末っ子気質みたいな。ジェルマ設定がこの時点で固まってたとは思わないんだけど、落ちこぼれ設定はあったのかなぁ。

 

強がってるし、強いけど精神的には脆い。

 

サンジってこれまで一味の中でマークされて強い敵から狙われた記憶がないんで、戦闘で弱点を突かれるようなパターンはなかったけど、人質で身動き取れなくなるって展開はなってみればなるほどって感じはあったよね。海賊をやるにあたっての身一つ感がないキャラ。

 

そう言うとこも人気なんだろう。