ONE PIECE 第59話

“恩”を読み返しました。

 

一時でも長く

ここがレストランで在るためさ

 

ゼフへの恩返しのため死を覚悟して立ち上がるサンジに容赦なく繰り出されるパールプレゼント。まぁ、パールさんは悪役だしやってることも大概外道だけど、それわかっててギンにメシ食わせて生かしてこの事態招いてるのサンジだからね。

 

店守るために客を選べない不器用さ。

 

実際のところゼフとサンジが極限の空腹を体感して得た食わせてやる理論は理想が過ぎて上手くいかない。ONE PIECE少年マンガとしては案外と綺麗事を肯定しない作風だったりします。ビビのとことかね。

 

しかし物語としては綺麗にまとめます。

 

その原動力がルフィ。と言うことで、膠着した状況をぶち壊すゴムゴムの戦斧が炸裂。ヒレを砕いてさらに船を沈める宣言。要するに船を守るのと船を奪うのとの板挟みなんで船要らんわ! と言う部外者ならではの結論。能力者なんで船なかったらお前も死ぬじゃんとかはたぶん考えてない。

 

生かしてもらって死ぬなんて

弱ェ奴のやることだ!!

 

ルフィのモノローグは書かないと決めてる尾田栄一郎が明確にそのルフィの後悔を描いてる貴重なシーン。シャンクスの腕が失われた回想のひとコマ。今後、シャンクスとの直接対決が描かれるかは微妙な線かなと思うのはやっぱ片腕奪ってる点なんだよね。倒しても弱体化させてるし、みたいな部分。

 

腕はなにかで補われてると思うんだけど。

 

悪魔の実はなんか泳げない海賊にしちゃうの違う気がするんで、それこそ政府との繋がりもあるからベガパンクにメカ腕ぐらいはくっつけられててもいいのかもしれない。失った体をなにかで補ってるキャラ多いし。ぶっちゃけ、四皇の最後のネタは科学要素の可能性は高いと思う。月の遺跡の件とか含めファンタジーがSF要素でどんでん返しを狙うのはもはや王道だからな。

 

で、必死の行動の結果、ギンの情が動く。

 

忠実に海賊らしくやってただけのパールさん一撃ダウン。可哀想。そしてこの裏切りが敗北の決定打でもある。クリーク海賊団にとってすべての行動が疫病神すぎないか? と思わなくもない。再登場がないのも死ぬの確定してて、かなり愚かなキャラだからと作者としては突き放した描き方をされてる割に人気が出たキャラ、と言うとだれかを思い出すな。

 

エースと似てるのか。

 

コンセプトが定まってると歴史は繰り返す。