ONE PIECE 第122話

“死人は役に立たぬ”を読み返しました。

 

キャンドルジャケットを壊そうとしたブロギーにさらなる拘束ドルドル彫刻。鉄の硬度があって武器を自由自在に作れる。普通に便利だし、巨人の両手両足を貫く鋭さも実現してるから強い。しかし少年マンガの拘束としちゃエグいぐらいガチだな。

 

さらにろう人形化も加速。

 

Mr.3はここで苦悶の表情こそが美術、みたいなことを言ってるけど、その後のキャラとしての動きにその手の嗜虐趣味はあんまり出てないんだよね。つまり尾田栄一郎の趣味だよね。苦悶パターン多いマンガだものONE PIECEは。

 

くる日もくる日も

戦って戦って……!!!

戦って戦って……

戦士の村エルバフに生まれた“誇り”のみで決闘を続けた

これが我らの結末ならば…

エルバフよ…

あんまりじゃないか…!!!

なぜ戦いの中で死なせてくれん…!!!

 

このエピソードの要点はブロギーのこの1ページに集約されてると思う。親友に恥をかかせまいと斬り伏せ、決着をつけたにも関わらず闖入者に被虐の憂き目。信仰心を削がれて当然の状況。結果はご承知の通りだけど、ウソップの憧れる巨人の戦士たちも戦う本当の目的を見失ってるのではないかと言う描写。

 

おっさんまだ動けるだろ?

その両手両足ブっちぎりゃあ…

死人よりは役に立つはずた

 

そこにゾロである。自分も足を斬り落として一緒に潰そうと言うお誘い。どうせ死ぬんなら見苦しくあがく、それは戦士の誇りとは違うものなのかどうなのか、ともあれ心意気に共鳴する流れ。

 

死ぬぐらいなら。

 

ってのはONE PIECEにおける行動理由で結構大きなウェイトを持つ考え方だよね。で、後にハイルディンもそんなことを思いながら戦ってる。勝つか負けるかは別としてそう考えると、戦意こそが、受け継がれる意志、なのかも知らない。だいたい確かに止まらないし、ゾロは足を半分ぐらいイッちゃうし。

 

で、ルフィ到着。

 

リトルガーデンではウイスキーピークと代わってゾロはあんまりメインで戦わず活躍しない形だけど、ちゃんと見せ場は作ってるのが上手いよな。巨人の戦士さえ叱咤する力強さは心意気大剣豪。常に弱体化してるのに少年読者は気づかない。

 

本誌の最新話がヤバいですね。

 

四皇の懸賞金発表で、言わばインフレの天井を見せた形。いよいよ終盤なんだなと言う感覚で、それでもあと五年で完結は無理だろと思ってますが、この読み返しも追いつくために頑張りたくなる盛り上がりです。

 

よーし、あと80巻で追いつくぞ!

 

……エルバフよ!