ONE PIECE 第112話

“ルフィVSゾロ”を読み返しました。

 

ゾロは恩知らず。

 

おれ達を歓迎して

うまいもんいっぱい食わせてくれた

親切な町のみんなを!!!

一人残らず お前が斬ったんだ!!!!

 

砂糖入り泥まみれおにぎりをバリバリ食って少女にお礼を言うような男だから仲間に勧誘したルフィの立場からすれば、ウイスキーピークでのゾロの行動は変節に見えたんでしょうねぇ……そうかな? まぁ、なんつーかゾロ一人で賞金稼ぎ百人の相手をする行動理由が理解できなかった?

 

カッコつけない男、ルフィ。

 

結果的にカッコいいことが多いので把握されてない感があるけど、ルフィはカッコつけるために行動することってないんだと思う。今回の件で言えばゾロはバロックワークスの正体をとっくに見抜いていて、それをあえて伝えず眠りこけた仲間を影で助けるみたいなことをした訳だけど、そんな回りくどいことを考えたりする男じゃないと言えばわかるだろうか?

 

その意味でゾロに落ち度がない訳でもない。

 

まず歓迎の食事に毒入れられたりしたらゾロ込みでそこそこピンチになりえた状況なんだから事前に伝えるべきではあったよね。そうしなかったんだから、ルフィからすると安心して一緒に飯食って飲んでた仲間がいきなり蛮行に及んだと受け取ったとしても文句は言えない。まぁこれが偶然にゾロが目を覚まして対応したって話なら別なんだが。

 

殺す気かァ!!!

 

ああ 死ね!!

 

とは言え話も聞かずにこの本気対応もどうなんだとは思う。敵がメシを食わせてくれる訳がないって、話聞いても信じなかったし。ONE PIECEって酒を飲んでる割には酔っ払ってるとか言う言い訳ができるような描写ほぼなかったりするんで、完全に頭に血がのぼると海賊だしこんなもんです、って冷ややかささえ感じる割り切り。

 

そしてルフィとゾロの直接対決。

 

ルフィが仲間と戦う、ってシーンは結構それぞれに用意されてる。ウソップとの決闘もそうだし、フランキーなんかは普通に敵として出てきてるし、魚人島ではジンベエともやったし、サンジも離脱絡みで、チョッパーとブルックはあんまり記憶にないけどこれはルフィと対立するポジションじゃないって扱いなのかな?

 

読者サービスとしては最高のマッチ。

 

ゾロはもうすぐさまバンダナ締めて、バズーカと鬼斬りで衝突。イイ機会だとやる気を漲らせる訳です。頭おかしいのは二人ともおんなじだよって話。巻き込まれてボロボロになるMr.5とミス・バレンタインは犯罪者としても平凡なんだって描写。イカレてんですね。

 

たぶんバルトロメオ辺りが聞いたら大喜び。

 

仲間の絆、みたいな言葉より拳を交えたから友情パワーみたいな古典的なジャンプ漫画の文法をしっかり組み込んでいく辺りが王道の系譜って感じ。このバトルは決着つかないけど、武闘と剣術のどっちが強いかハッキリさせる機会は終盤のどっかにあったりするんだろうかね? 海賊王になる男であることは認めてるだろうけど、最強の座に関してはルフィとゾロのどっちも譲りたくないだろうし。うやむやにしとくかな?