ONE PIECE 第89話

“交替”を読み返しました。

 

こいつは今…!!!

確実に ここで

殺しておかねばならん男だ!!!

 

ルフィ脱出までの時間稼ぎとしてアーロンの前に立ち塞がるゾロ。自慢の鼻に傷ひとつつけられない瀕死の状態ながら、それでも危機感を抱かせるに十分な目をする。こうして見ると船長のために命を懸けることに迷いがないよね。

 

…大人しくしてりゃあ…

開かねェ傷もあったのにな…!!!

 

アーロンの殺意が頂点に達したタイミングでゾロの放つ台詞は緩急として秀逸であり、それが油断を誘ってトドメを遅らせ、命を繋いだ。一味の中では強いキャラなんだけど、くいなには勝ち逃げされていて、ミホークには全く届かない。宿命的なまでに負け慣れしてるのが他のクルーとの決定的な違いであり、だからこそ煽りが強い。

 

ウソップ輪ゴムで足止めを食ったはっちゃん傷口開く。

 

海に飛び込んだサンジがルフィの足枷となってる岩を蹴り砕く瞬間、ノジコが庇いにきた瞬間、ゲームの勝ちが決まる。ゾロのいぶし銀すぎる台詞回し。まさにカッコいいが頂点に達したところでルフィ解放。

 

ゾロと交替。

 

この戦いの最大功労者であるゾロを掴んで放り投げてドアホと突っ込まれるカッコいいで終わらないのがONE PIECE。いや、まぁルフィは状況を見てないから察することなんかできるわけないんだけど、鐘鞭銃弾銃乱打の準備運動で全部潰して主役を掻っ攫うスタイルは海賊王です。部下の手柄を略奪してます。

 

あいつ…

コロス…………!!

 

よく瀕死でぶっ飛ばされて岸まで自力で泳いだよゾロ。これで愛想をつかしたとしても文句は言われないぐらいの扱いです。世界一の大剣豪になっても名前が轟かないオチがつきそうだなと思うぐらいにはルフィに主役を取られる男。エネルの時もくまの時も死んでてもおかしくなかったし。ルフィに出会わなきゃ死んでたかもしれないけど、ルフィと出会ったことで一番夢へ遠回りしてる気もする。いや、方向音痴でミホークにはたどり着けなかったか?