“まわれ風車”を読み返しました。
勝利の宴回。
恒例のイベントの初である。バギー倒した後やクロ倒した後にも乾杯してやっていないわけではないのだが、一味以外も巻き込む規模だからこそ宴って感じがするのでこのブログでは初とする。
生ハムメロン。
ルフィが食えなかったものとして非常に印象深く、自分でやってみた人も多いだろう。言うほどじゃない。そこそこいいメロンとそこそこの生ハムを用いて酒のつまみにしたが、相性が良くなかったのか悪酔いした思い出だ。
ベルメールさんの墓前にて。
ここまであまり感想として触れてこなかったが、ナミたちの保護者としてのゲンさんとルフィがまともに会話するシーン。細かい事情は最後まで把握しなかったであろう男に娘を預ける父親、と書くと結婚の許可をもらってるみたいだが、たぶんそう言うメタファーでもあるんだろう。
ゲンさんの人物像は掘り下げられてない。
サブタイトルでもある風車を帽子に刺した駐在さん。傷だらけの理由は過去回想で既に明らかだったけど、全体的にシリアスなアーロン編の中で、ずっと維持されていたこの微妙な緊張感のなさはなんだったのかと言う話がここの肝。
……もし お前らがナミの笑顔を奪うようなことがあったら
…私がお前を殺しにいくぞ!!!
このセリフからラストの回想、ナミを笑わせるために風車を刺してみせたゲンさんの行動と、その役目を終えて墓前で回る風車。みかんと風車の刺青。最終回だとしても綺麗にまとまってしまうぐらいの繊細な伏線と叙情的な回収。これをさらっとやりつづけるところの地力がONE PIECEの凄さ。
ナミは笑顔で島を出る。
島に残りたい、と言う想いがなかった訳じゃないのはみかんの木を船に持ち込んだことから言っても明らかだと思う。それこそ決死で守ろうとした故郷だ。もちろんルフィの仲間であることを受け入れた以上、とどまる選択肢はなかったにせよ、もうちょっとその辺りの逡巡は描かれても良かったと思う。後のフランキー連れ出し騒動を考えても。
しかしこの11巻は100話に向けて話を急いでる。
ともかく伝説をはじめるためにナミの乙女心に尺を割く余裕はなかったのだ。少年マンガだし! と言う感じですごくさっぱりとした別れになり、とんでもないスリスキルを見せつけることになった。1億ベリー残すんだからまぁ見送りの連中の財布から支度金ぐらい貰ってくと言うちゃっかり感。可愛いです。
じゃあね みんな!!!!
行ってくる!!!!
このシーンのナミの笑顔は少女としての時代の終わりであり、胸が成長をはじめ大人になっていく切り替えポイントだと思ってます。いや、冗談じゃなく。この辺りからナミの胸の谷間がではじめてくるから。11巻の表紙は明らかにこれまでよりひとまわりサイズ大きくなってるし。不幸を乗り越えて育ちはじめたんですよ。この長いおっぱい坂を!
みかん!
車田リスペクトもあると思う。