ONE PIECE 第79話

“生きる”を読み返しました。

 

女の子だって強くなくちゃいけない!!

 

ベルメールさんの教育方針は、生まれてきた時代を憎むかもしれないけど、生き抜けば楽しいことがたくさん起こる、と言うもの。けど、本人は不良娘が海兵になって死にかけて、娘を貧乏しながら育てたのに理不尽に殺されると言う一連の流れを見るとあまりにもつらい。

 

そしてナミの海図がみつかる。

 

アーロンが一見して見事な海図と表現するナミの才能なんだけど、海図ってアイテム自体が役に立つことは今までのところあまりなかった。初期からの設定だし、冒険をつづけながらも書いていることは示唆されてるわりに活用されてないのはワンピースに繋がる要素のひとつ、って可能性はあるのかもしれない。世界地図の完成はエピローグにならざるを得ないにしてもその過程にラフテル含め冒険のすべてをひとつなぎにできる要素だからね。

 

ナミが連れ去られたことでココヤシ村は決断の時。

 

意地に死ぬか、支配を受け政府の助けを待つかの二択であり、海軍本部が辺境までやって来ることはないと言うゲンさんの認識はおそらく正しく、アーロンがやってきたのも辺境だからなんだろうと言う話。帝国とか言ってるけど、相当に安全策を選んでるとこが雑魚の自覚がありそうです。

 

だがナミはアーロン一味に加わる宣言。

 

正しく生きてベルメールさんみたいに殺されるんなら!!

私 正しくなんて生きたくない!!

 

ノジコに問い詰められて言い放ったナミの言葉は本心ではないんだろうけど、刺青を入れられながら10歳の少女が生きるために選んだ行動とすれば非難のしようもない。ゲンさんも1億の約束が覆されるまで諭すことも出来ずに突き放すしかなかったわけで大海賊時代の暗い部分は相当に出てる。

 

海軍の船は5隻沈められ、助けは来ない。

 

これ結構な大損害だし、ネズミを後に抱き込んだからってあの海域が誤魔化しようもない危険地帯になってるのは明らかで、ルフィの手配時にもアーロンの存在を加味しての評価だったわけで、海軍の正義はここだけでも相当に危ういよな。東の海に出入りしてたはずのガープひとりでも行けば対応できたんじゃと思わずにはいられない。

 

なんで何年も放置してたんだろう?

 

物語の都合と言えばそれまでだけど、この辺りにもベルメールが死にかけた件の戦場が影響してると言う話にはなりそうな気がする。世界政府が近寄りたくない勢力があった。あるいはまだある。ゾロの故郷にワノ国系の人たちがいたこととか、ドラゴンも出てるとか、ロジャーの処刑場所だとか、四つの海がある割には要素の偏りがあることがそろそろ気になるところだ。

 

ココヤシ村の存在は世界政府のアキレス腱にもなる?

 

実際のところナミの境遇とかロビンの境遇とかは彼女らの名前が売れて発言力を持てば持つほど世界政府の統治には邪魔な存在になるだろうなと言うのはあるんだよね。ドラゴンが息子を自分の陣営に引き込まず海賊として名を上げさせるままにしてるのも、ガープが見逃したのも、その方がいい、と思ってのことなのかもしれない。