SPY×FAMILY 娯楽に飢えた子は鎹1巻

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Mr.&Mrs.スミス、みたいなノリ。

 

スパイのちちと殺し屋のはは、その間を繋ぐのは人の心を読むエスパーむすめ。そんな家族コメディとして軽く読むのならいい感じにまとまってると思う。イケメンと美女の組み合わせも絵的に華があるんで結構あっさりアニメ化しそうな気配すらある。

 

ただまぁ全体的にふわっとしてるな。

 

スパイものとしての世界観も大味だし、殺し屋の仕事としてもシビアさは感じない。コメディとしてはそれでいい面もあるけど、むすめに心を読む設定がある以上、仮面の家族を永続はできないわけで作者の中でどう割り切ってるかによって物語の行方はかなり振れ幅が大きくなると思う。

 

シリアスになったときに面白くなるかどうか。

 

ちちははが超人的であり、むすめが超能力者となるとそれを脅かす存在をどう出すのかが本番だよな、と言う感じ。それぞれにライバルを設定して家族を各方面から追い込むのか、むすめを追ってくるであろう組織か。むすめが007ってことはそっちメインな気がするけど。

 

上手くポテンシャルを引き出して欲しい。

 

まだ導入部なんで許容範囲だけど、敵対的存在が見るからに小物すぎて設定がそこまで生きてないのがもったいないんだよね。別にスパイでも殺し屋でもエスパーでなくともそれなりになんとかなる局面しかないと言うか。

 

あともう一味欲しい。

 

しかし、まぁははことヨルのポンコツ感がすごい。結果としてちちことロイドの苦労キャラが引き立つわけではあるが、この人が活躍するのがいまいちイメージできない。おばかさんだから深く殺しについて考えてないし、だからむすめに心を読まれても安全みたいなバランスなんだろうか。

 

それどうなんだろう?

 

アーニャもコメディの範疇では気にならないけどこれから成長する話になるなら、精神的には怖いと言うか、殺し屋でわくわくしてるの大丈夫なんだろうか。どこまで心を読めるかはよくわからんとこあるけど、ヨルの殺し方がわりと血みどろな画にされてるので。