ONE PIECE 第22話

"あんたが珍獣”を読み返しました。

 

92巻でくいなの形見の刀である和道一文字が擬人化されて一文字眉毛になってた訳ですが、こんな眉のキャラのいたよなと思った人も多かったに違いない。そして名前が出てこない。

 

ガイモンさんでは?

 

サブタイトルを覚えてる方のエピソードだと思います。数少ない1話完結でもあり、伏線(後で昔のネタが拾われる)が多いこのマンガにおいてほぼまったく語られないと言う意味で特殊かもしれない。

 

語られないのはあえてでは?

 

まず、ガイモンさんって大海賊時代初期の海賊なんだよね。20年前に珍獣の島に宝を求めてやってきた海賊のひとりであり、箱入りになってしまってから時間が止まってる。ワンピースのありかについての噂も真実に近い方を聞いてる可能性はある。

 

で、読み返して気になったセリフはこれ。

 

“ワンピース”はお前が見つけて

世界を買っちまえ‼︎

 

雰囲気の良い台詞を言ってるだけ、とも取れるけど、ガイモンさんの中では実在する価値のあるものってことは確定してる感じなんだよね。ここまで具体的に実在性を前提にしたことを言ってるキャラってほぼいない。

 

ああ!

そうする

 

ルフィのこの受け答えもさらっとしてるけど、有言実行の男と言うこの作品の主人公性を背負っている以上、世界を買うってのはひとつの意味として実行される可能性は高いよな。話のまとめ段階に至ったときに初期のエピソードから要素を拾うことは伏線云々というよりテクニック的に当然ファンサービスだし。

 

世界を買う富。

 

名声と力は冒険の過程で着実に稼いでるだけに、この世のすべてである富がやっぱりワンピースの鍵となる要素な気はする。経済をぶっ壊すほどの純金? 金本位制かはわからないけど、たしかにそれがあると世界はひっくり返る側面はあるよな。いや、経済オチはいやだけど。

 

20年も一緒に暮らせば珍獣に愛着も湧く。

 

しかしONE PIECEというマンガの珍獣登場頻度は高過ぎてニワトリのように鳴くタヌキとか、ウサミミのついたヘビとか、タテガミのあるブタとか別に普通だったりするのだ。ガイモンさんが人生をかけて守る動物たちが大して珍しくないというのはちょっと寂しい気もする。

 

いや動物愛護的にはなんの問題もない。

 

しかし狙う価値がない動物と判明すると守る必要性はやっぱりなくなっちゃうところがあるので仲間に加わってても良かったキャラだよね。一味として活躍するイメージはまったく浮かばないけど!