ONE PIECE 第249話

“雲隠れの村”を読み返しました。

 

アイサ登場。

 

重要キャラ、か? シャンディア側の読者に近い目線として配置されてる存在。マントラが強い、つまり見聞色に高い適性を持ってる娘。一人称はあたい。しかしあんまり記憶に残る活躍がないような。

 

ワイパー含む戦士たちも登場。

 

ワイパーは空島固有の装備抜きでもたぶんかなり強い。カマキリは心を折られる人、ラキは女戦士でONE PIECEの美人系女性キャラでは比較的珍しいタイプの顔立ちだと思う、が。残念ながらこちらも四神官同様にキャラの広がりが過去編に繋がってるから弱く、どーもキャッチーさに欠けている。

 

話運びがカタい。

 

雲隠れの村、なんてダジャレみたいなサブタイトルなのにほんとこの辺、ギャグさえ挟んでない。いや、まぁシャンディアの立場はシリアスなんだ。ルフィたちの登場で千載一遇のエネル打倒チャンスを期待し動き出そうとしてる。その読みは正しい。

 

シャンドラの灯をともせ

 

大戦士カルガラの言葉に従って、元神だろうが神だろうが排除だ。って話はノーランドとカルガラの回想を挟んでさえも狂信的と言う印象は拭えないし、あんまり共感しづらい動機である。ワイパーの目的は達せられるが、それがそのために敗れていった戦士たちの慰めになるのかはよくわからないところもある。

 

ロマンの犠牲。

 

この話の中でナミはジャヤとアッパーヤードの関連に気づき、ガン・フォールは紐の試練に敗れる。状況の移ろいに遊びがなさすぎて息苦しいのは物語のトーンとしては正しいんだが、週刊連載で追ってた時期は辛かったなって感じが割と鮮明に蘇るところ。

 

ここが底なんだけどね。

 

次回は恋の試練だし、その次にはジャヤ判明、さらに黄金探しへと、ここまでのタメを一気に解放して加速していくのがわかってるし、単行本で読み返すにはなんの支障もないんだけど、この各話形式で詰めて読んでいくとタメに関してはまだそこまで上手くなかったと言う事実は感じる。

 

出たキャラの立て方がね。

 

27巻のSBSには企画倒れが三つある。

 

スモーカーのビローアバイクを本格的に使う予定、パンダマンの借金取り立てを行うトマトギャング、いずれ出す“江戸っ子海賊団”。江戸っ子に関してはワノ国で出るかと思ってたけど、言うほど江戸でもないので、たぶんもうでないと判断。先々の展開を考えて、あえて読者に知らせているっぽいのに立ち消えになってる。

 

サービス精神と実際の連載に齟齬?

 

色々と迷いもあったかもしれない時期と思われる。担当編集が変わると結構変わってるんだよね尾田栄一郎。ここでこう変わったからこう、と言い切れるほどではないにしても、超長期連載にコンディションの変化が現れないわけもない。ビローアバイクの件とかはスモーカーの活躍は予定より減ったと見て間違いないと思われる。ウォータセブンなら使える乗り物だったろう、みたいな。