ONE PIECE 第146話

“国防戦”を読み返しました。

 

王?

知るか

お前らムカツクんだ!!!

 

回想を挟んでいるのであれだけど、顔を合わせた瞬間にぶん殴ってる。ワポルと言う人物の評価が今後どうなるかはともかく、海賊王ルフィの伝説に、ムカツク王を即ドツく、と書かれることは間違いない。

 

邪魔口。

 

そんなルフィがワポルにつけたあだ名の語感はいい。邪魔口で蝦蟇口で河馬口なのだ。そしてマイナス50℃の世界でいつもの格好で寒がってる。緊張感これっぽっちもない。シリアスな回想明けを一気に忘れさせるテンポ感はONE PIECEの特徴だ。

 

ワポルもノリツッコミとかしててノリ良すぎ。

 

クソ邪悪な王の癖にやたらユーモラスなのはこの後の役割があるから死なせることも牢に打ち込むことも出来ずバギー同様に吹っ飛ばすことが決まってるからで、ヘイトをそこそこに抑えようと言う意図か。

 

あいつ…伸びたぞ!?

 

ああ 伸びるな…ゴム人間だ

 

な…何だ それ…!!!

 

バケモノさ

 

そんな緊張感のないやりとりの中でチョッパーのないコンプレックスをさらっと解消していく段階を踏むストーリー。ヒルルクの意志を受け継ぎこの国を救うために信念の象徴たるドクロの旗は下ろさせない。だから国防戦。うん、あんまりピンとこないサブタイトルだ。

 

しかし旗のフリは入れときたかったんだろう。

 

世界政府の旗を撃ち抜く、と言う構図は決まってたと思われる。実際にそれが実現するのはかなり先になるのだが、そもそも尾田栄一郎は5年ぐらいでONE PIECEまとめる気だったらしいので、17巻は中盤にさしかかるぐらいの意識だったんじゃなかろうか。

 

そしてバトル。

 

ヘイヘイヘイ アフロマン!!

てめェ

レディーに向かってアフロ飛ばすとは

どんなブラザー魂だよ

 

くれはをちゃんとレディー扱いするサンジの記憶に残るセリフ。この辺りでルフィがアフロ被るフォクシーとの対決も決まってたかもしれない。あんまり評判は良くないデービーバックファイトだけど、海賊らしさはあるんだよな。

 

それはともかくクロマーリモの静電気マーリモ。飛ばしたアフロがくっついて、そこに火をつけられそうになってサンジが焦るくだりは今見ると足から火を出せるサンジがなにをそんなにってなる。結構熱がってるし。

 

空軍ゴムシュート。

 

ルフィのロケットを蹴り出す合体技。飛行機等が出てきてないこの世界で空軍って単語をサンジが出すのは長らく違和感がありましたが、サンジの出自であるジェルマのことを考えるとこれも予定通りだったのかもしれない。数々の伏線を用意している凄い密度のエピソードだ。

 

そんなこじつけ。

 

とりあえずワポルとルフィたちの基本戦力の差を見せつけたうえでのバクバクファクトリー予告で引き。読み返すとバクバクはかなり底知れない能力だよな。雑魚のはずのワポルでさえそこそこ戦えてしまうと言う意味でヤバい。