ONE PIECE 第104話

“約束の岬”を読み返しました。

 

だが事実は想像よりも残酷なものだ

 

50年帰らない海賊団は偉大なる航路から逃げ出していたと確かな筋の情報で確認済みと語るクロッカスさんだけど、実際にブルックを襲った悲劇はさらに残酷だったりするからこのセリフは重い。

 

消えて壊滅してるのを逃げ出したと伝えた確かな筋がどんな情報源なのかは微妙に気になるが、流石にここは拾わないかな? この辺りの表現としての齟齬が意図的かどうかは微妙だし。

 

ラブーンは話を聞かない。

 

外れてはいないけど当たってもいないクロッカスさんの報告を聞かず、ひたすらに待ち続けレッドラインにぶつかりはじめたのも一途さなのかなんらかの確信があってのことなのか。待つ意味を失うのが怖い、と言うのがこの話での解釈だけど、ブルックが実際に死んでなかった以上なんかあってもいいのかもしれない。ヨミヨミって結構なんでもありな能力だから、第六感的な生きているメッセージを送ってたとかね。

 

鼻をほじりながらルフィは話を聞いてたが。

 

メインマストを折ってゴムゴムの生け花をラブーンの頭に突き刺した。この動物虐待は国内でももう放送できないかもしれない。これにはクロッカスさんも流石に威厳を保てず表情が荒れる。

 

ルフィ対ラブーンは引き分け。

 

話の流れはまぁ説明するまでもなく、仲間の死を伝え、代わりの待つ意味を与えるライバル宣言な訳だけど、ルフィはラブーンの目を殴る急所攻撃に容赦ないし、ラブーンの体当たりは「ちょん」とか「チッ」とかのかすっただけで結構ルフィをボロボロにしてるのでここまでの体格差があると生半可では勝てなそう。果たして引き分けは引き分けなのか。

 

実際、この時点のルフィの技じゃキツくない?

 

ラブーンが賢い生き物で話を聞いてくれたからいいものの、ルフィの思いつきが通用しなかったらその辺にあるメリー号話をぶっ壊されただろうし、なんかいい話で終わってるけどかなり幸運な展開ではあった。50年面倒を見てるクロッカスさんですら開かなかった心を開いた決め手はなんだったんだろう。

 

万物の声を聞く力。

 

ロジャーが持ってたとされるそれの片鱗をルフィは魚人島で見せてるけど、動物に対してはわりと初期から意思疎通してる節があるよな。アラバスタのクンフージュゴンとか。これ意外とひとつなぎ要素と言うか、人間だけの話で終わらない話なのかも知れないとちょっと思う。