ONE PIECE 第58話

“クソジジイ”を読み返しました。

 

ゼフから与えられた5日分の食料を20日分と計算し、必ず助かると考えるサンジ。しかし現実は非情だった。

 

85日。

 

5日目に船が通るも嵐で声が届いたかわからずからの80日である。実際のところゼフがやって来たことで客船の同僚たちも死んでる?と考えると、誘拐犯と一緒にいる間になんか連帯感持っちゃうアレとしか言えない部分もある話なんだけど、短いながらも精神状態をすり減らすサンジの心情変化をきっちり拾っているONE PIECEの中では珍しいくらいに静的なエピソード。

 

しかし脚食う前の対処はありそうな。

 

あの岩壁ぐらいその脚で上り下りして魚獲れたとか言いたくなる。グランドラインの海を考えたらちょっとセンチメンタルだよな。まぁサンジの回想として入ってるエピソードなんで、ゼフのヒゲも整ったまま70日目を迎えてるしな。いや、あのヒゲだけは整えることがゼフの矜持なのかも知れないが。

 

食料は

おれにくれたのが

全部だったのか!!!

 

この事実に気づいたサンジがゼフを憎めなくなるのは特殊な状況を差し置いても納得できる、と読ませた尾田栄一郎の勝ちです。その理由が同じ夢を持っているからとくればロマンです。

 

で、バラティエはゼフの第二の目標であり宝になった。

 

バラティエがオープンするまでのことは本編ではほぼ語られてないですが、タバコを吸うことも脚技にこだわることも、貧弱なチビナス、助けられた少年サンジがゼフに認められたいと言う一心からの振る舞いだったということになる。

 

サンジは恩返しがしたい。

 

タバコとかもうずっとコックとしてどうなんだと言われてるだろうけどサンジのスタイル変更はこのエピソードの価値を捨てるようなものなので突っぱねてるんだろうと思うと腹括ってんなぁって感じはあるね。

 

女好きだけはよくわからん?

 

いや、まぁたぶん童貞を笑われたりしたんだとは思うよ? 実際ゼフの立場からしたらチビナスがバラティエのために自分の人生捨てるみたいなことは望んでないだろうから、楽しみのひとつでも覚えろとは思うだろうし、それを素直に口にする関係でもない。海賊マンガのわりにはそう言う下卑た笑いは取らないと決めてるところもまぁ国民的マンガになるべくしてなったところかな、と。

 

おっぱいだけは我慢できなくなってるけどな!

 

これで逃してる読者も多数いるだろうし、逆にこれだからついて来てる読者もいるに違いないし、それは自分もだし、まぁ、ベースは基本男の子に向けた話だし、ここはプラマイで言うとプラスでいいと思う。

 

胸が萎んだらむしろもう危険信号です。