ONE PIECE 第19話

悪魔の実”を読み返しました。

 

バギーによって語られるシャンクス。

 

戦闘の腕は買ってると意外と素直な評価をしてる若き日のバギーはなんか可愛いヤツですが、何気に初見の悪魔の実を工作してすり替えるとか手際のいい泥棒っぷりを見せ、レイリーも乗ってる船の仲間を騙してるのは非凡なんだか、ロジャー海賊団が抜けてるのか。

 

1億ベリーはA級宝箱10個でも足りない破格。

 

宝箱の等級とかその後まったく利用された記憶のない設定だけど、懸賞金額として考えるなら、実の能力者は全員億越えしてないとおかしいような気もする。いや、殺して実を取り出すより雑魚に入れといた方が安全だから安くなるって考え方もあるのか? 海軍がこの辺りどういう方針なのかよくわからんよね。

 

で、ルフィとの約束と合わせて、ここまでが現時点でわかってるシャンクスと言う人物に関する情報のほとんどという辺りがこの作品最大の特殊性だと思う。

 

おかしいんだよね。

 

ミホークとの絡みとか白ひげとの会談とか戦争編での顔を立てるくだりとか世界政府と内通してる?とかいくつかの断片的な行動は描かれてるけど、ルフィが知るシャンクスはあくまで思い出とバギーの語り内の話のみ。

 

なんでこんなことに?

 

赤髪の有名さはもうウソップ登場時には判明していることで、それこそ四皇の行動なら調べていくらでも情報は入りそうで調べなくても耳にする状況はあっておかしくないのにこの長期連載期間で最初期のみしか触れてない。

 

辻褄を合わせる役目だから。

 

まぁONE PIECEが長期連載ながら大筋において破綻してないのは目的の宝に関する情報を謎のままにしてるから、ってのは間違いないところなんだよね。下手に情報を小出しにすると整合性において面倒が生じるからあとでどうとでもできるようにギリギリまで伏せておく、と言うならクレバーな作劇だと思う。シャンクスはそのすべての情報を握ってておかしくないので描けない。

 

しかし、ルフィとしたらシャンクスの居場所は知りたい情報なんじゃないか? と言う不自然さはやっぱりある。四皇は全員倒す宣言の時も気になったことだけど、海賊王になってから会いに行くつもりならともかくその前にぶち当たることを考えてるなら、話に上がらないのは変だよな。

 

仲間たちもタブーにしてんの?

 

バギーも大したことは知らないと言う前提もありつつ、悪魔の実は食いたくなかったと言うエピソードだったりして、この辺のバギーの考え方って変わってるよなと今は思う。バラバラが理想じゃない、ってのはわかるけど、白ひげのことを考えるとベースの強さにプラスして悪魔の実あってこその強い海賊なのにね。ロジャーって本当にどんな人物だったのかわからん。