金剛寺さんは面倒臭い こんなに伏線をきっちり回収しても最終巻じゃない5巻

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結婚式を挙げても終わらず公式に蛇足へ突入する!

 

二人は結ばれる運命だった。

 

そしてハッピーエンドだ! とネタバラシした上でのこの物語の勢い。地獄と極楽の戦争とかあってもおめでとうございますとしか言えないこの明るすぎる内容。いや、明るいと言うには暗い運命も混じってるが、しかしハッピーはハッピーであり、いろいろと説明はされてるがそれはそれで流してもイケる。

 

バイクに乗って旅行するだけの前後編。

 

資料写真をとりこんだだけでは? と言う特に名所でもない道のコマがつづくチャレンジ精神に溢れている内容は、世界一美味しいっ!!!の勢いと解き放たれる本能という名の猫と壮大すぎるオチになんかもうどうでもよくなる感じだった。

 

しかし、まぁ蛇足でやるならセックスか?

 

面倒臭い金剛寺さんがここまでデレたのにストーリー的に許されなかった結合とそして生まれてくる究極の光とやらを見せないことには蛇足でもいかん、みたいなところはあるのかもしれない。本編とは大きく関わりのない物語だとしても。

 

樺山くんの罪。

 

この作品の地獄と繋がってる世界って設定が金剛寺さんの面倒臭さを生み、そして二人を結びつける運命となるこの一連の告白はハッピーエンドをハッピーエンドたらしめる強引さで実に面倒臭い! それがいい!

 

地獄と極楽があっても生きてるこの世界がすべて。

 

そんな話があってもいい。唯一無二だ。

感想文としてはダメなんだが、この感覚は読んではじめて味わえると思う。相当にフツーじゃないのに普通にマンガ表現としては一貫性を保ち。フツーに予定調和なのに普通じゃなく新鮮な読み応え。斬新だと思う。

 

はしゃぎ過ぎーッ!!

 

ってセリフがあるけどこのマンガはしゃぎまさに全力ではしゃいでると思う。こんだけはしゃいで流のにまっすぐなところが素敵でした。蛇足は春だそうですが、蛇足と言いつつとんでもないもんが出てくる期待感で幸福だぁ。