ONE PIECE 第44話

“三人のコック”を読み返しました。

 

パティ登場。

 

鼻毛を抜いて接客用語を鏡に向かって復唱、便が出たことを読者に報告するヒゲスネ毛坊主頭。いらっしゃいませイカ野郎の語呂の良さと共に忘れられないキャラ、でもないな。なんでそんなにインパクトを覚えてないんだろうか。

 

言ってることが常識的だからだ。

 

大切なお客様を傷つけるとは何事かとサンジに説教するのが普通すぎる。その後でサンジに説教しつつフルボディも蹴り飛ばすゼフが出てくるから完全に噛ませなのである。

 

バタバタしてる間にギンも登場。

 

ここもテンポが良過ぎて、クリーク一味の名前は出てくるわ。パティがクソ接客用語で応対するわ、代金払えないのは客じゃねぇするわの怒涛の展開。さっきはサンジを説教してたのに今度はこっちがギンをボコボコ。そりゃフルボディも逃げ出すガラの悪さバラティエ。

 

で、サンジがそこでメシを出してやる流れ。

 

パティの徹底的な噛ませっぷりによって前回あれだけ傍若無人な振る舞いを見せたサンジがルフィ基準でいいーコックとなるわけです。展開の妙味。死にかけの海賊を助ける奴が本当にいい奴かは冷静に考えればまだ微妙なとこですが、ギンが妙に女性人気を獲得したキャラであることを考えればこの時点でストーリー的には成功してた。

 

ギンの顔、割とちゃんとおっさん。

 

なんかぼんやりした記憶でローがギンのリバイバルキャラのような気がしてたけど、大分ローの方がイケメンだった。つーかヤクザ映画に出てくる顔だよねギン。サンジとの絡みで人気になったんだろうけど、これは尾田栄一郎も意図してない人気だし、結末的にも再登場の予定はない顔だ。

 

クリーク一味の時点で決まってたんだろう。

 

精神性って意味じゃギンを引き継いだのはベラミーの方かも知らない。親分を間違えた鉄砲玉の末路は切ないのだ。とかそんな話がはじまるまで結構流れが二転三転するのがバラティエ編。読み返すとどんどんつづきが読みたくなる初期の勢いはこの辺りからかも。