ONE PIECE 第66話

“噛み殺した槍”を読み返しました。

 

鎧を砕いて勝利かと思えば、クリークは鉄の網でルフィを海へと引きずり込んでの勝利を狙う。この辺の折れなさはなかなかなんですが。まぁ実力不足。

 

ゴムゴムの大槌。

 

リッターを叩きつけた投げ技の足版ですが、網に囚われて身動きが取れない状態からの大胆な捻りっぷりは落ち着いて考えると筋肉がゴムだからでは説明がつかない。まぁマンガ的な勢いです。

 

おれは最強の男だ

 

バトルの流れ的にもクリークがルフィにまったく及ばない実力ながらもなんとなく強かったイメージが残るのは最後まで気持ちが折れてないと言うか意識を失ってなおこれを叫んだからだな。

 

過去編とかない敵だし。

 

最弱の海ではあるものの数を揃え、偉大なる航路に突入し、いきなりミホークに壊滅させられた不運の男。いくらかは同情的にもなるかもしれない。最初の敵が世界一の大剣豪はクソゲー過ぎる。100巻まで進んだってゾロが倒す見込みもない相手だからね。もうちょっとレベルアップの段階を踏めればねー。

 

で、ギンがクリークを止める。

 

潔く退いて

ゼロから出直しましょう

 

君がバラティエに連れてこなかったらこうはならんかったぜ? サンジが万全なら直接対決も勝負になったかどうか、クリーク一味は要するに敵の戦力を計る力に乏しかったってことなんだろうと思う。そこが決定的な意味で足りてなかった。

 

主人公は相手の実力をちゃんと評価する。

 

補正云々もあるけど、ミホークに懲りないとかいわれてるのもそうだし、今回の話は信念を貫いたルフィを描いているんだけど、それも実力が伴わないと無意味ってのも描いてるシビアさがONE PIECEのバランス感覚。

 

理想と現実。

 

その両方を見せつけられることでサンジの心を動かし、仲間への道を開く。信念を噛み殺すことが良いこととも悪いこととも言わず、あくまでゼフが好きかどうかに持っていくところがイブシ銀です。