ONE PIECE 第97話

“三代鬼徹”を読み返しました。

 

海賊時代の

始まりの場所だ

 

海賊王が処刑された死刑台を見て柄にもない顔をするルフィ。海賊王になると言いつつその初代であるロジャー本人をどう思っているのかは未だによくわからない。追っているとすればこの海で一番自由だった男と認めてるってことになるはずなんだが、ワンピースを見つけたらしいこと以外の功績は人物像含めてやっぱりよくわからんからなぁ。

 

ローグタウンでゾロが刀を買う話。

 

たしぎとの出会いに柄にもなくびびってるゾロ。ニヤケそうな顔を誤魔化してるようにも見えなくはないんだが、女に惑わされるタイプではなかったと言うのがこの後の連載で、主にサンジとの差別化から固まったキャラだと思うので、まぁ純粋にびびってたんだろう。まぁひびるのは当然だし。

 

武器屋のいっぽんマツ。

 

金のない客だと見るや愛想が悪くなるドケチ商売人ですが、この話にしか登場しないのにスゲェいいキャラだよね。即座に和道一文字を見抜くのは本物ってことなんだろうし、妖刀を売れないところや、雪走をくれる流れも正直者のおっさんとしてすごく印象的だ。

 

雪走は残念なことになりましたが。

 

たしぎがローグタウン編で先行して登場したのはここで刀について語れるキャラが欲しかったからだろうというところ。くいなの形見である刀が一千万を下らない価値のある名刀だとか、賞金稼ぎ込みで悪だと言っておきたかったとか。

 

職種にゃ時代の要求ってもんがあるからな

 

悪名でも名を上げると決めてるゾロが海賊として剣を振るうことへの答え。ミホークと戦うことを考えれば実戦の場数を考えても妥当。そしてたしぎが悪党の手に名刀を渡したくないと言う話をする辺りではもう割とびびってない対応になってるのは、中身が別人だとわかったからかな。

 

三代鬼徹。

 

たしぎが5万ベリー均一のタルから見つけた業物。名だたる剣豪たちが悲運の死を遂げたといっぽんマツが説明する背景に海王類に食われたっぽいシーンが描かれてるのはなんか意味があるんだろうか? 刀関係ない死に方だし。

 

気に入った!!!

これをもらう!!!

 

刀を抜いた瞬間には妖刀とわかったゾロが自分の運と鬼徹の呪いの強さに腕一本を賭けて試す名シーン。カッコいいっすけど、これで片腕になったらダサいにもほどがあるを通り越してミホークとの再戦もなくなるし、ルフィへの誓いもめちゃくちゃだし、なんつーかいかれてます。自分の腕を守る小細工とかしてないだろうしね。

 

男が男に夢を託してなにが悪い!!!!

 

あまりのいかれっぷりに家宝をふくめタダであげたいっぽんマツ。この後のフロ掃除も上機嫌だったんだろうと思います。自分もオッサンになってくるとまぁ活躍する若者になんかあげたくなる気持ちはあるよ。そんな若者を見抜く目と出会いがあればって話が夢ですが。

 

雪走は残念だったが、ゾロの活躍で一番喜んでる人。

 

三代鬼徹が最後まで愛刀となるかはわからんけど、身内関係者の少ないゾロにとっての確実な応援者のバックボーンとして描かれたエピソード。覇気を覚えた後は刃こぼれも許されないんで大丈夫だとは思います。ゾロの名前で商売繁盛する一コマぐらいはラストにあると嬉しい。