“反乱軍の町ユバ”を読み返しました。
砂嵐に襲われるユバ・オアシス。
前回の過酷ながらも明るい冒険から打って変わっての暗い情景。見開き二連発で砂に埋もれた町を描き、痩せこけフラフラになりながら砂を掘るおっさんで陰鬱さ深まる。3年前からの日照り続き、物資の流通も途絶え、反乱軍でさえ立ち去る町。アラバスタの現実。
トトおじさん。
生きてたんだな
良かった………!!
私だよ!!
わからないか!?
無理もないな
少しやせたから
王女であるビビを知っているだけでなく、フランクに話しかけすぎではというセリフなんだけど、ハッとするリアクションひとつで深刻さも伝わり、ページをめくれば恰幅のいいおっさんだったという回想に突入するのでそら動揺するという具合。国王を信じてる人と言うだけでまぁアラバスタにおいては奇特な人物だったね。
コーザ登場。
反乱軍を止められるのはビビしかいない。その意味として語られるのは11年前の回想。枯れた村の少年が国王に直訴してるシーン。乗り込んで来た、とは語られてるけど、そこからどんな経緯で干ばつの被害にあった少年とは言え単独で国王と謁見するこの状況が生まれたのか正直よくわからないんだが、コブラのお人好しな政治手法なんだろうな。
結果的には倒せる王だと思われた部分。
実際のところコーザの父であるトトが評価する国王の大らかさみたいな部分を上手く受け止められるほど大人になる前に国がガタガタになったから過激な方に流れたって面はあるんだけど、服の上にも権威を着れてない部分だと思う。アラバスタ編ラストの風呂場のシーンは裸の王だったのでは? と言う話、とまで言うのはちょっと酷かもしれないけど。
その娘のビビもまぁそんな気質。
なによっ
泣き虫!!
父である王にケンカを売ってきたコーザを見過ごすタイプではなかった。即殴り合いで負けて鼻血を出す。可愛いよ? 可愛いけれども王女としてどんな教育受けてたんだと言う具合はかなりある。それが世界会議でドルトンに見かけられた時にはワポルに殴られても立場を弁えるようになるんだから、成長性は高かったけれども。母親がいないからなのかオテンバ娘みたいなあれかね?
砂砂団リーダーの座をかけた決闘。
子供のケンカだとコブラが見逃してる間にビビとコーザは友達になってた。父親が娘に王の座を譲る気でいる、つまりどっかから婿を取って王にするわけではないようなので、気の強さも必要だと思ってたのかもしれない。グランドラインの国々は胆力ないと治められそうにないのは事実だから。実際、下手すりゃ四皇辺りと対峙する立場だもんなぁ。アラバスタに珍しいお菓子のひとつでもあればマムが来るわけですよ。怖い!
そして身代金目当てに狙われるし。
首都アルバーナ近郊の回想なはずなのに、めっちゃチンピラ入り込んでて王女がそこらで友達作ってていい環境じゃないのが個人的にコブラの評価を微妙にしてる。伸び伸び育てて見守るなら、お膝元ぐらいはちゃんとしようよ。