ONE PIECE 第139話

“トニー・トニー・チョッパー登場”を読み返しました。

 

ちなみに誤植。

 

手元の16巻単行本は1刷なんで、どこかの段階でトニートニー・チョッパーの正式表記に直ってると思いますが、記念すべき登場回で誤植されたキャラと言う伝説を残したのも、マスコットキャラに否定的な方針で生み出されたのにアニメ化で路線も変わってしまったが大人気と言う数奇な運命を辿ることを示唆してるようで不思議だ。

 

ちなみに扉絵がジャンゴの素顔。

 

目玉がハート型って言うネタを前回から引っ張ってる。なんつーか、ジャンゴの方が重要キャラにする予定だったのではとか思うレベル。デザインから可愛く描くつもりが最初からないので、人気になるとは思ってなかったんだろう。

 

しかしそれでも可愛いは可愛い。

 

ナミの看護をしている様子から入って、呼びかけられただけで動揺し、例の隠れ方が逆のネタを見せる流れで十分にキュートな生き物である。あと、ナミが子供キャラに優しい様子は常にいい。ルフィ周りだとどうしてもツッコミが出てこの落ち着いたお姉さんキャラの出番が少ないのがもったいない。

 

Dr.くれはとナミ。

 

若さの秘訣かい!?

 

ううん 聞いてないわ

 

ここはそうさ

山の頂上にある城さね

 

120歳の歳の差を感じさせない開幕からのやりとり。ロビン加入後は譲ってることも多いけど、ナミのコミュ力は麦わらの一味の生命線になってると思う。ま、ナミ以外に肝が据わってて話を聞けるキャラがいないって話でもあるが。

 

あたしの前から患者が消える時はね

…ヒッヒッヒ

治るか!!

死ぬかだ!!!

逃がしゃしないよ

 

ケスチアという有毒のダニにやられて5日後には死ぬ。5日病。100年前に絶滅した病気。とは言え139のババアなら対処できると言う説得力。つーかリトルガーデンからそう遠くはないはずのドラムでさえ情報が途絶してるってのは怖いと言うか海が広すぎる気もする。島食いがいたことで蔓延しなかった、と言う話なのかね。

 

そこからの回想。

 

5000メートルの山を登り切って尚仲間の治療を求めるルフィにくれはが応じるくだり、この辺りはアクションとアクションの合間に回想を挟む演出のブームが来てますね。ルフィがワポルに殴りかかったところから入る回想の方が印象は強いと思うけど、両方ともチョッパーの心理から入ってるっぽいので、一瞬にして過去を完全によぎらせる賢さの演出かもしれない。

 

ヒトヒトの実。

 

これモデル表記がないのはプレーンなのか判明してないだけなのかでだいぶチョッパーの今後を左右する伏線かもしれないよね。ランブルで変形の波長を狂わせるとか言ってもヒトはあんなバカでかい怪物にはならんし、モデル『サイヤ人』とまでは言わずとも、実は歴史に関わる重要なヒトの種族である可能性もある。

 

マムが欲しがってる歴史の彼方に消えたやつ、とか。

 

結構気になる要素もありつつ、まぁ記憶に残るのはウソップの鼻を引っ張ってるビビとか、ビンタで顔がとんでもないことになるとか、ゾロがワポルの部下のコートを追い剥ぎするとことか、コメディ要素も凄いテンポ良く入ってるお得な回。

 

じゃ敵だな

敵だろ

どうなんだ!!!

味方か!!?

 

ゾロのこの必死なくだりはもうすっかり悪名高き海賊の男って感じで好きです。一応は奪う相手を選ぶあたりね。ここの裏拳スッゲーカッコいいよね。格闘でも普通に強そう。