ONE PIECE 第80話

“罪は罪”を読み返しました。

 

10歳から8年、ナミは人に助けを求めず一人で戦ってきた。その戦いを無駄にしないためにも仲間だと騒ぐのをやめるようにノジコは言う。ベルメールさんの回想を受けての話。

 

ネズミがやってくる。

 

海賊と裏取引した挙句に政府の立場を使ってナミが海賊から盗んだ金を預かるとのたまうガチクズ海軍の代表格。だけど、こいつはぶっちゃけなんで出世してるかすらわからん。

 

この世界の海軍は基本的に強さ重視。

 

頭脳労働特化タイプみたいなのは登場してないと思うんだよね。ルフィたちを強さではなく知略で追い込むような海兵ってのは一人ぐらいいても面白かったみたいな話はともかく、モーガンはまだ腕っ節もあったし、フルボディはチャラいだけで伸び代もあったみたいだし、偉大なる航路の海軍は強さはともかく仕事には概ね真面目そうだった。

 

東の海の海軍の腐敗はなんなんだろう?

 

辺境すぎて本部の目が行き届かないとしても、アーロンはジンベエ関連の海賊だし、動向ぐらいは報告を上げさせる任務を帯びた存在があってもいい。それがネズミだった? 魚人を相手にできない強さを送り込んでるとすると人員配置としては雑だよなぁ。

 

この話、ネズミ以外の海兵は顔も描かれてない。

 

一般海兵がこの強くもなさそうなネズミに従ってる謎、話をスムーズに進めるために海軍に泥を被ってもらう物語上の都合はかなりある訳だけど、ナミに殴られても反撃しないのはまぁアーロンとの取り決めがあるんだろうって感じではあるんだが、ノジコを撃って死なせなかったのは最後の良心かもと思いたい。

 

1億貯まったタイミングで奪う。

 

おれが約束を

いつ破った!!?

言ってみろ!!!!

 

アーロンは約束を破らず、海軍を手下にして。悪党ですねぇ。小悪党ネズミを抱き込んでの動きとしても外道感は凄い。しかしまぁ、この話のサブタイトル通り罪は罪ってところを忘れてないのがこの作品の非凡なところ。

 

ナミが海賊から奪った金もだれかが奪われた金。

 

もちろんベルメールさんの回想からナミの苦しい戦いはわかるけれども、それさえ大海賊時代の食物連鎖でしかない。バギーのお宝がまっとうな金だった訳がないし、ついでで盗んだヨサクとジョニーの金なんかただの泥棒でしかない。ギャグで流しても、それは変わらん。

 

裸見せて10万ベリー稼ぐ方が尊い金だ。

 

この話の冒頭で700万ベリーを一回の航海で盗めると算段を立ててるナミなんだけど、ベルメールさんが10万ベリーで死んだことを考えたら、70人ぐらいの命かも知れない金額を盗むことに対する感覚が麻痺してるわけで、それで解決させる訳にはいかないってところは物語の納得感としてあるんだよね。

 

麦わらの一味の財政事情は謎だけれども。