ジャンプ屈指の鬼才、って文言はわかる。
物語は怒涛のクライマックス展開なのに平行してマイペースなギャグも描ける。妙な余裕。作家特有の精神の磨り減りみたいなのを感じさせないところ。この感じ、高橋留美子の再来じゃね？ 再来もなにもまだ本家本元現役ですが。
その意味では鬼滅の次になにを描くのか期待感がある。
無惨倒すところまでやりきったら引き伸ばさずにスパッといくかは見ものです。まぁ本編は順当に、少々寄り道が足らないんじゃ？ と心配になるほどまっすぐ進んでいて、それでいてしっかり盛り上げてくるベテランのような迷いない話運びでビックリする。
アニメで見て読み返すと本当にあそびが少ない。
かんたん作画みたいな崩し絵さえ計算された緩急なのでは？ と思うほど本筋以外の話はしてないんだよね。マンガ描くの大変らしいから余計なことはしたくないと言う合理化の結果かもしれない。だとすると高橋留美子というより鳥山明の再来？ 次はギャグマンガか。
ファンブックはキャラのデフォルメ顔が面白い。
なんでそんなひとりとしてまともな顔をしてないのか。と言うか本編で見たことない表情ばっかりだ。しのぶさんとか死んだばっかでちょっと涙ぐんでたのに意地悪顔にされててなんなんだ。ハイカラな料理のレシピを教えてもらってもそんなに食べてなかったんだろ？ 泣くじゃん！ そんなの！
悲鳴嶼さんの過去話にフォロー入ってた。
沙代が謝りたいと思ってる。けど状況的に生きて帰ってその言葉を聞けると思えないじゃん！ 泣くじゃん！ そんなの！ つーか柱はだれが生き残れるの？ どうせ冨岡だけ生き残ってぼっちゴハンなんだろ！ 泣くじゃん！ 笑いながら泣くじゃん！ つーか、ぶどうぱんのチョイス！
嫌われてないのセリフ前にキメツ学園アニメ化はビビるわ！
ファンブックの描き下ろしがスゲェ面白い。四コマの時点でテンポ感が凄いとは思ってたがガチで学園コメディできる質。こう言うのって本編とのギャップで笑いを取りに行きがちなんだけど、本編とキャラのブレがほぼないのが鬼才。冨岡ズルい。
学生の妖精が女生徒たちに俊足マジックをかけてるからな
宇髄先生のセリフだけど、こんな日本語おかしい。そしてその後で金とか妙にリアルなこと言い出す流れがおかしい。そして炭治郎の恋愛観が中年のオッサンみたいとか凄い冷めてるのもおかしい。片っ端からおかしい。中年のオッサンの恋愛観はそんな素朴じゃないとかそんな話もあるが。
16巻は産屋敷の狂気が凄いよね。
鬼殺隊で若者をバンバン死地に送っていく男って時点で善人ではありえないからこそ特になにも言わずに妻と子も巻き込んで爆薬で消し飛ばす。大正って時代性ならギリギリいける行動。そこから全員が相討ちでも構わないと言う戦いへとなだれ込む勢い。
珠世さんの叫びからの悲鳴嶼ハンマー！
パワータイプ最強キャラなんて絶好の噛ませポジションになりそうなもんなんだけど、逆にここまでやりきると説得力あると思った。アニメで見たいわハンマーの動き。反復動作の全力だからね。無惨を粉砕するキャラはもういない可能性が高いし。
一度噛んだら放しませんワニなので。
作者コメントに本気を見たよ。
